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横田大輔 | Room. Pt. 1

ガーディアン・ガーデンでは「The Second Stage at GG」シリーズの50回目として、横田大輔展「Room. Pt. 1」を開催しました。

横田大輔は、記憶と現在、イメージと現実の関係性をテーマとする作品で、第2回写真「1_WALL」グランプリを受賞しました。その後、数多くの写真集の発行や、アムステルダムのFoam写真美術館での2度の個展、「あいちトリエンナーレ2016」への参加など、活躍の場を広げてきました。

本展は、平面作品だけではなくインスタレーションやマルチ・チャンネルの映像によって構成されます。作家が長年にわたって定点観測のように撮影してきたホテルの部屋や、訪れた洞窟、旅をした土地の風景が登場します。

作家にとって、過去や記憶は固定化されたものではなく、それを想起する主体である自身の状態に依って変化していくものです。これは「1_WALL」出展当時から現在に至るまで、作家が取り組み続けているテーマといえます。
何か特定の“支持体”に定着したイメージは一時的な姿に過ぎず、様々なメディア間を転移し、時に同じ姿で、時に少し姿を変え、鑑賞者の前に現れます。それらイメージの集積は、脳によって整理され、辻褄の合う一つの記憶として統合されることを避け、断片のまま無防備に提示されているように見えます。


作家メッセージ

新しいものを作りたい、新しいものを作らなければならない。
そんな事をここ数年考えながら、いつもと変わらない制作をだらだらと自堕落な生活とともに続けていました。けれど結局新しさなどそう簡単に転がっているわけもなく、かといって最先端のテクノロジーを使えるような知能も技術も繋がりもない私は、その強迫観念と化した新しさを切り捨てる覚悟が必要なのだと思い込ませつつまたいつもと変わらない制作を地続きに繰り返して行くしかないのです。

時間てなんなんだ?
そのような疑問を漠然と抱いたのは小学何年かの時で、この先死ぬのになんで今こうやって色々考えてしかも覚えていられるんだ? と一向に答えには至らない事への恐怖心を感じてから、常に考えているわけではないけれど多分他の事より少しは多くの割合を以て考えてきたのではないかと思います。
気がつけば35年と短くはない歳月が経ちやっとわかった事はと言えば、私は時間について興味があるという事ぐらいで、その疑問の核心については未だに不明も不明なのですが、数年ほど前に友人と夜中にくだらない話をしていた最中ふとその疑問に対する一つの私なりの理解への予感が湧いて出てきました。
全てに融合する、と。

そんなこんなで疑問に対する進展はあったので、ブランニューではないけれど、私の中ではセカンドステージと呼べる内容となる(事を願う)展示です。

(ガーディアン・ガーデンウェブサイトより)