若林奮(わかばやし・いさむ)
1936年東京府町田町生まれ。1959年東京藝術大学美術学部彫刻学科卒業。1975年武蔵野美術大学共通彫塑研究室助教授に就任し、80年教授、84年退任。鉄を主な素材とし、緻密な観察と省察にもとづく固有の彫刻観、自身と周縁世界との関わりをめぐる思索を内包した彫刻作品により、戦後日本の現代彫刻を牽引した。1973年神奈川県立近代美術館、1987年東京国立近代美術館、2002年豊田市美術館など個展多数。1980年代にヴェネチア・ビエンナーレ日本館に2度出品し、海外でも個展を重ねるなど、国内外より高い評価を得た。2003年の没後も各地で個展が開催され、今なお若林の彫刻観は人々を魅了し、鮮烈な印象を残す。
- [「鉄の部屋」と若林奮] :
- (撮影:不明、1983年ごろか)