浮田 要三
1924年、大阪市北区生まれ。2013年没。
具体美術協会在籍期間:1955-1965
入社した尾崎書房で、子供の詩と童話の雑誌『きりん』の創刊準備から関わった。1948年の『きりん』創刊に際して、表紙絵の依頼のために吉原治良を訪ねたことが出会いの契機である。同誌は具体美術協会の作家たちによるカットやテキストに加え、吉原の助言に基づいてこどもによる抽象画を積極的に取り入れ、具体と児童美術が活発に交流する場であったといえる。
浮田自身は、吉原の勧めにより1955年になって具体に参加した。芦屋市美術協会と具体美術協会の共同開催展「真夏の太陽にいどむモダンアート野外実験展」に初出品。絵具を厚く盛り上げるなどして、マチエールを強調したタブローを制作した。