エドワード・ウェストン
イリノイ州ハイランド・パークに生まれる。1911年にロサンゼルス郊外のトロピコ、現在のグレンデールにポートレートスタジオを開く。カメラ・ピクトリアリスト・オブ・ロサンゼルスの創立メンバーとして国際的に知られたが、1920年代はじめから新たな方向性を模索、アルフレッド・スティーグリッツやポール・ストランドからも刺激を受け、ストレートフォトグラフィへと転じた。1923年以後、メキシコを頻繁に訪れ、ディエゴ・リベラらとも交流。次第に、野菜や貝殻、ヌードなどのフォルムをモチーフにし、1929年カリフォルニア州カーメルにスタジオを構えてからは、ポイント・ロボスの海岸の木々や岩、昆布などの写真に取り組んだ。1932年、アンセル・アダムスらとグループ「f/64」を結成。精緻で即物的かつ官能的な写真は、同時代、次世代の写真に大きな影響を与えた。
赫土社がリトル・トーキョーでウェストンの個展を開催したのは、1925年、1927年、1931年の3回。日本人が作品を評価し、購入してくれたことにウェストンはとても感謝し、ウェストンがスタイルを確立していく過程を間近に見ていた日本人写真家たちもまたウェストンから影響を受けている。
- 「トランスボーダー 和歌山とアメリカをめぐる移民と美術」展示風景より 撮影 :
- 長岡浩司