ヴィンセント・ムーン
パリ出身のインディペンデントフィルムメーカーであるヴィンセント・ムーンは、フランス発の音楽情報サイト「La Blogothèque」のためにシネマ・ヴェリテの手法(作り手の存在が映画から排除される虚構上のトリックを排し、映像の作り手が被写体の人々と関わる行為そのものをも記録し、映画をより真実に近づけようとする手法)によって制作された作品の数々でその名を知られるようになる。2009年からは遊牧民のごとくカメラひとつで世界を旅し、現地の伝統音楽から宗教的な儀式、新しい実験音楽までを幅広く探求し映像を制作。これらの旅の記録映像は、彼の生涯をかけたノマディック・フィルムメイキングプロジェクトとしてウェブ上で公開され、また世界各地でフィールド録音された音源は、自身のレーベルである Collection Petites Planètes より配信されている。現在、2019 年の実施を目指し、日本における魂を震わせる表現を記録する旅、 HIBIKI プロジェクトの準備を進めている。