Artists

嶋本 昭三

1928年、大阪市に生まれる。2013年没。
具体美術協会在籍期間:1954-1971

 関西学院大学在学中の1947年より吉原治良に師事し、カミソリの刃で制作したオブジェを発表した。1952、53年のモダンアート展には、古新聞を張り合わせてキャンバスに見立てた「紙バス」に穴をあけた作品を出品。いずれも吉原の高い評価を得て、1954年、具体美術協会の結成に参加した。
 1956年の野外具体美術展では大砲を用い、アセチレンガスの爆発によって絵具をとばす方法で制作した巨大作品を発表した。嶋本特有の描画方法として知られるいわゆる「壜投げ」は、瓶詰めした絵具を画面上に置いた石にぶつけ、絵具をとばして描くものである。こうした作品でさらなる高い評価を得て、1962年、グタイピナコテカにおける第1回目の個展という大役を担った。