喜谷 繁暉
1929年、兵庫県に生まれる。2009年没。
具体美術協会在籍期間:1965-1968
1952年、京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)の絵画科を卒業。1956年の「野外具体美術展」に参加し、10×10枚の平皿が地面に並ぶ《皿》を発表した。だが、この時点での具体との関わりは一時的なものでしかない。1965年の第15回具体美術展に出品し、その翌年に入会、以後、1968年の第20回展まで具体に在籍。なお、画家以外に、詩人としても活動していた。
喜谷の提示する画面は、木綿が詰められ、前へと迫り出す。しばしば女性のトルソを形づくる、そのぬいぐるみ然としたレリーフは、しかし鮮やかな色帯に覆われ捉えがたい。具象的なモチーフを用いつつ、その無意味化をはかろうとする意図が、そこからは見てとれる。