田井 智

1939年、宝塚市に生まれる。1971年没
具体美術協会在籍期間：1965-1969

　1963年より元永定正に師事していた田井は、翌年の第14回具体美術展からこの集団との交流をもち、1965年には正式に会員となった。入会してまもなく確立された「簡潔だが単純ではない、色彩もキレイでしかも力強い」（吉原治良）その画面は、サイケデリックで、鑑賞者の視覚を攪乱させずにはおかない。もっぱら平面作品を手がけていた田井だが、1966年、スイスのローザンヌでの国際画商展に具体が参加した際には、会員のなかでもとりわけ多くの注目を集めていたという。1967年にはグタイピナコテカで個展を開催、今後のさらなる展開が期待されたが、1971年に急逝した。