Artists

元永 定正

1922年、三重県伊賀上野に生まれる。2011年没。
具体美術協会在籍期間:1955-1971

 当初漫画家を志したが、のちに絵画に転向。1952年に神戸へ転居し、1953年の第6回芦屋市展に裸婦を描いた作品を出品し受賞。芦屋市展に出品されている抽象画に刺激を受け、自身も抽象画を手がけるようになった。1955年の野外具体美術展を契機に吉原治良の誘いを受け、具体美術協会に参加した。野外具体美術展に出品した《作品(水)》は吉原から「水の彫刻」と評された。
1950年代後半からは、傾斜を付けたカンヴァス上で絵具を流す手法を採用。カンヴァス下部から生え出たような、丸みのあるフォルムのまわりに原色の絵具がまじりあう独特の構成を追求した。1960年代後半の渡米を契機として、エアブラシとアクリル絵具を用いた制作へと展開した。