今井 祝雄
1946年、大阪市に生まれる。
具体美術協会在籍期間:1965-1972
大阪市立工芸高校の美術科で洋画を学んでいたとき、偶然目にしたテレビ番組を通じて具体を知り、級友・蟻田哲の誘いでグタイピナコテカを訪れた。1964年、大阪のヌーヌ画廊で開催した個展「17歳の証言」が吉原治良ほか会員たちの目にとまり、第14回具体美術展に出品。翌1965年には正式に入会し、会員となる。
丸い突起を伴う変形されたカンヴァスや、台に張られたラバーを電動で隆起させる作品などが典型的であるように、具体時代の今井は、白の作品を多く手がけていた。カラフルな原色が目立つ具体のなかで、今井は、白という「受け身の色であるのと同時に、あらゆるものを包み込む色」によって、展示空間全体へと作品を拡張していくことになる。