Artists

高﨑 元尚

1923年、高知県に生まれる。2017年没。
具体美術協会在籍期間:1966-1972

 東京美術学校(現・東京藝術大学)で彫刻を学んだ後、1952年よりモダンアート展に出品し、1957年には同協会に入会。具体との出会いは1965年、第1回ジャパン・アート・フェスティバル展で吉原治良、白髪一雄、元永定正の作品に共感したことをきっかけとする。その後、翌年の第17回具体美術展に参加し、会員となった。
 1963年頃から始められた高﨑の〈装置〉は、黒い支持体の上に並ぶ、無数の白い正方形のカンヴァス片から構成される。個々のカンヴァスに生じたわずかな反りは、画面に影を落としつつ、時間の経過を想起させるだろう。単純な繰り返しによって、豊かな差異を示唆する高﨑の画面は、控えめな仕方で絵画の物質性を提示する。