正延 正俊

1911年、高知県に生まれる。1995年没。
具体美術協会在籍期間：1954-1972

　高知県師範学校専攻科卒。高知、東京、神戸で教員として勤めた。1948-49年頃、神戸市民美術教室で吉原治良に出会い、以後吉原に師事する。1953年、第6回芦屋市展に出品。1954年、具体美術協会の結成に参加。1957年、西宮に移ってアトリエを構える。一貫してタブローによる制作をつづけ、具体の初期メンバーとして18年にわたって活動。黒、黄土色、茶褐色など落ち着いた色調の絵具を中心に、フォルムを繰り返して描く作品を制作した。60年代半ばころからは、画面がいくつかの色面に分割されはじめるなど展開を見せた。具体では新しい素材や独特の描画方法をとる作家が多い中、ひたむきにタブローに向き合う制作は特異なものでもあった。