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河野浅八

熊本県宇土郡不知火村(現・宇城市不知火町)生まれ。1898年、21歳で単身渡米した。画材のほか写真機材や引き延しなども手がけるロサンゼルスの岩田美術店に勤務し、浅石清や、シアトルからロサンゼルスに移住した吉良弘、進藤虎龍(T. K. Shindo)と親しく付き合う。河野は日本人カメラ・ピクトリアリスト・オブ・カリフォルニア(JCPC)の会員にはならなかったが、旅行やキャンプが好きな河野はどこへ行くにもカメラを持ち歩いていたという。1924年に『羅府新報』主催の写真コンテストで第2等を受賞したのを契機に、河野は欧州を中心とする数々の国際サロンに出品して入選を重ねた。1934年に帰国。郷里では後進の指導に当たり、熊本の写真界を大きく前進させた。

河野浅八《池の幻想》 :
1931年 ゼラチン・シルバー・プリント 東京都写真美術館蔵