
伊藤 喜彦
兵庫県生まれ。滋賀県甲賀市の福祉施設「信楽青年寮」(運営:社会福祉法人しがらき会)で暮らし、30年にわたって多くの粘土作品を制作しました。自然を愛し、良い季節には、施設付近の山でのきのこ採集を楽しみとしていたと伝わります。初期の頃から、目玉状突起物の集合からなる作品を生み出し、後年は釉薬での色付けも自身で行いました。モティーフの多くは「鬼」であり、生前の伊藤は、「人間の、奥の奥には、鬼が棲んでいる」という旨の発言をしていたといいます(※)。
※アラオ多枝子 “伊藤喜彦という人” 感性の行方――人はなぜ表現するのか(2011年5月)http://robocol.sakura.ne.jp/47.html(アクセス日:2023年6月23日)