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日比久子

福井県三方郡八村(現・三方上中郡若狭町)に生まれる。旧姓清水。1920年両親とともにサンフランシスコに渡米。ローウェル高校を卒業後、1925年帰国する両親と離れ、ひとりサンフランシスコに残る。1926年から29年まで、カリフォルニア美術学校に学ぶ。そこでのちに夫となる日比松三郎と出会い、1930年結婚。1933年、マウントイーデンへ移住し、その後カリフォルニア州ヘイワードに移って、ふたりの子をもうけた。戦前は各グループ展に出品し、1940年のゴールデンゲート博覧会には出品者として選抜された。1942年5月に収容される直前、夫とともに作品を地域各所に寄贈したが、その多くが失われた。はじめタンフォラン集合所に、のちにトパーズ収容所に収容された。トパーズにおいて仕上げた油彩は70点以上に上り、収容所内の美術教室で指導にもあたった。戦後、ニューヨークに移るも、夫松三郎が1947年に急逝。裁縫の仕事で生活を支えた。ニューヨーク近代美術館に通って油彩画を研究、次第に抽象的な画面へと向かった。1954年、サンフランシスコに戻り、カリフォルニア日系人画家協会会長も務めた。1991年サンフランシスコにて没。

日比久子《登校》 :
1945年 油彩 キャンバス 全米日系人博物館蔵