白髪 富士子
1928年、大阪市に生まれる。2015年没。
具体美術協会在籍期間:1955-1961
大阪府立大手前高校卒業。1948年に白髪一雄と結婚し、1952年頃から制作をはじめた。1955年、「真夏の太陽にいどむモダンアート野外実験展」に細長い板に一筋の裂け目を入れた立体作品を出品し、具体美術協会会員となる。
和紙のマチエールや柔らかな手触り、色合いを好んだ。初期の具体美術展では、和紙特有の性質を生かし、破れやしわなどによって生じる表面のわずかな凸凹を特徴とした作品を発表。その後、布に和紙やガラス片をコラージュし、上から彩色する作品を手がけるようになった。和紙という柔らかみのある素材と、ガラスという鋭利な素材、相反する性質を持つ素材を同時に画面に取り込むことで、画面に独特の緊張感が生み出されている。